アーユルヴェーダでは、季節ごとの養生方法をリトゥチャリヤといい、その季節に適した過ごし方や食事方法を大切に捉えています。
なぜなら、自然界のエネルギーの変化に応じて私たちの体や心のバランスも影響を多いに受けるから。
アーユルヴェーダの知恵をいかして、季節ごとのケアを適切に行えば、日本の四季をより健やかに楽しむことが出来るはず!
この記事では、アーユルヴェーダ的観点から、暑い夏を快適に過ごすための、食事方法や生活養生法、夏におすすめのドリンクやスキンケア方法等を詳しくお伝えします。
目次
夏はピッタ(火)のエネルギーが過剰になりやすい&一年で最も消化力が弱まる季節!
夏の主役は太陽☀️
暑い太陽の日差しは、火のエネルギーであるピッタを増加させます。
それに応じて、私たちの体内でもピッタのエネルギーが増し、それが過剰になりすぎると、ピッタ増悪による様々な不調が出てきます。
例えば、
- 頭痛
- 皮膚疾患(赤いニキビや発疹)
- 口臭、体臭
- イライラ
- 口内炎
- 目の充血・・・etc
そして、気温の上昇と反比例して弱くなるのが、消化力(アグニ)。
実は、一年の中で夏が最も消化力が弱まる季節なんです!
もともと弱まっている消化力の上に、拍車をかけて消化力の天敵となるのが、この季節に美味しい冷たいものたち。。。
キンキンに冷えた氷入りのドリンク、かき氷、アイスクリーム…暑いからといってこういったものばかり食べると、内臓を冷やし、さらに胃腸の消化力はダウン⤵️
そんなこんなで、夏の不調の代表的なものが
- 消化力低下による胃腸疾患(食欲不振、胃もたれなど)
- 消化力低下による疲れ、免疫力ダウン
こういった症状がずばり「夏バテ」といわれるものなんですね。
つまり、暑い夏を健やかに楽しむための大きなポイントは2つ✨
- ピッタ(火)のエネルギーを体内で過剰にさせないこと
- 消化力を高める食事を意識すること
ということになるんです!
アーユルヴェーダ的夏の過ごし方ポイント7つ
1.直射日光のもと長時間外にいない
これは、皆さん自然と出来ている行動かとは思いますが、ピッタ(火)のエネルギーを増やしすぎないための基本的な行動です。
アーユルヴェーダには「同じ性質のものを加えると増え、反対の性質のものを加えると減る」という理論があります。
つまり、火のエネルギー(夏)+火のエネルギー(太陽)で、火のパワーは何倍にもなるため、体内でピッタが増悪してしまいます。熱中症の危険も多いにありますしね・・・
炎天下で行動する場合は、帽子や日傘をうまく活用し、なるべく日陰に行って涼むようにしましょう。
2.体を適度に涼しく保つ
前項の理論からも、ピッタの熱いエネルギーを弱めるには、冷or涼の性質を用いることが必須です。
特に太陽のエネルギーが強い日中は、風通しのよい涼しい格好をし、適度に冷房などを活用しながら体を暑くしすぎないようしましょう。
夏に頭痛が起こりやすい方は、ピッタ性(体に熱がこもることによる)のものが多いので、涼しい環境できちんと水分補給をしたり、保冷剤等を用いて頭部を冷やすなど、クールダウンするケアを心がけましょう。
3.森林浴や月光浴を楽しむ
涼しい森林の中や、日陰で水辺の近く、そして月光浴はピッタを鎮静する場所として非常に適しています。
是非、夏のレジャーとして楽しんでみてはいかがでしょう?
4.アルコールや辛いものなどの刺激物を極力避ける
アルコールや、味でいうと、辛味・酸味・塩味の強い刺激物はピッタを増やすため、夏は極力食べ過ぎを避けたいもの。
つら~いお腹トラブルを避けたければ、真夏に激辛料理を食べるのは火に油を注ぐような行為なので要注意です!
5.腹7~8分、食べ過ぎないようにする
消化力を下げないための最も大事なことは、何といっても食べ過ぎないことです。
アーユルヴェーダでは、胃の中に空白スペースを3分の1程残しておくことが、消化をスムーズにするポイントだとされています💡
日本でも「腹八分目に医者いらず」ということわざがあるくらいですもんね。
腹八分は基本的にどの季節に関わらず常に心がけてほしいところですが、特に消化力の弱い梅雨~夏にかけては、腹八分+消化に良いものを意識しましょう。
6.夏が旬の食材を積極的に食べる
夏が旬の食材といえば、トマト、なす、ピーマン、きゅうり、ゴーヤ、かぼちゃなどの夏野菜や、スイカやメロン、ぶどうなどの美味しい果物たち。
これらの食材のほとんどは体内にこもった熱を適度にクールダウンさせてくれる冷性もしくは涼性の食材たちです。
また、ピッタを鎮静する味は、甘味・苦味・渋味。
これらの味を夏が旬の野菜たちは自ずと持っているんですね~。自然てすごいなぁとつくづく感じます。
旬の食材は最高の薬♪積極的に食事にとりいれましょう。
7.オイルマッサージはココナッツオイルで
アーユルヴェーダでは、健康と若々しさを保つために、日々のオイルマッサージ習慣を推奨しています。
アーユルヴェーダオイルは、基本的にはセサミオイルがベースなのですが、セサミオイルは温める作用がとても強いので、もともとピッタ体質の方や、ピッタエネルギーが増える夏は、発疹ができたりかゆみが出てくることもあります。
そこで、おすすめなオイルが「ココナッツオイル」
ココナッツオイルは体にこもった熱を穏やかに取り除く作用があります。肌の痒みや軽い炎症にも効果的◎
ココナッツオイルで全身をマッサージしたあとは、不思議と涼しく、快適に感じますよ♪頭までしっかりマッサージすると、頭部にこもった熱もとれ、すっきりする上、髪の毛もツヤツヤになるので一石二鳥♪♪
是非、お試し下さいね✨
夏におすすめのアーユルヴェーダ的ドリンク3選!
1.麦茶
日本の夏の飲み物といったら、麦茶。
実は、麦茶は夏の飲み物としてアーユルヴェーダ的にもかなりおすすめのドリンクなんです。
- 体にこもった熱を穏やかにとる
- 血液をきれいにする
- 胃の粘膜を保護する
- 利尿効果
- 美肌効果
などなど、様々な健康効果がありますが、特に夏におすすめの所以は、「体の熱をとる」「血液をきれいにする」といった、ピッタを穏やかに鎮静してくれる効能があるところ。
ただし、氷を入れてがぶがぶ飲んだリ、食事中に大量にとったりするのは逆に消化力を弱めてしまう行為なので、気を付けましょう!
2.コリアンダーシードウォーター
スパイスのなかでも、コリアンダーは体の熱を冷ます効果があります。
そこでおすすめなのが、コリアンダーシードを使ったピッタ鎮静ウォーター。
作り方はとっても簡単♪
- 小さじ1杯程度のコリアンダーシードを少しつぶす
- それをコップ1杯の水に一晩漬ける
たったのこれだけです!
癖もなく飲みやすいので、是非お試しあれ♪
3.スイカのスムージー
これまた日本の夏の風物詩であるスイカ。
そのまま食べるものもちろんよいのですが、食べ過ぎるとかえって体を冷やしすぎてしまうので、アーユルヴェーダ的な、体に優しい食べ方をご紹介します。
まずは、日本のおばあちゃんの知恵でもある、塩を少量ふって食べること。塩は体を温める効果が高いので、スイカの冷却効果とのバランスが保たれ、体への負担を和らげてくれます。
そして、応用編は、スイカのスムージー。
材料はこちら↓(二人分)
- スイカ・・・8分の1カット
- トリカトゥ・・・少々(ジンジャーパウダー:黒胡椒:長コショウを1:1:1の割合で配合したもの)
- 生はちみつ・・・大さじ1
- 水・・・50ml~100ml
以上の材料をミキサーにかけるだけ♪
スイカの甘味にスパイスがアクセントとなって、とっても美味しいですよ♪
夏ならではの贅沢スムージー、スイカ好きさんには本当におすすめレシピです。
夏におすすめのアーユルヴェーダ的スキンケア
ローズウォーターパック
ローズには冷却効果および炎症の鎮静効果があります。
そのため、ナチュラルなローズウォーター100%のローションは夏のお肌のお手入れにもってこいなんです。
日焼けしたダメージ肌に、火照ったお肌に、ピッタが上がりすぎたことによる赤いニキビや吹き出物等に効果抜群です。
日々のスキンケアに化粧水として、上記のトラブルが特に気になる時は、ローズウォーターをしみこませたコットンを使って顔全体をパックするケアはとってもおすすめです。
暑い夏は冷蔵庫で冷やしたものを使うと、冷却効果も高まりモアベター♪
また、目の充血が気になる方にも朗報。
目はピッタと密接な関わりがあるため、夏のピッタが乱れやすい時期や、目を酷使することによって充血が起こりやすくなるんです。
そういった時にもローズウォーターがよい仕事をしてくれます。
こちらもコットンにローズウォーターを含ませて目元に数分パックしてあげると冷却効果により目の充血もおさまります。また、ローズの香りの癒し効果が、ピッタ↑によるイライラにも効果的です。
暑い夏の日の、一日の終わりに、是非ローズウォーターでピッタ鎮静&リラックス習慣を♥️
このあたりのローズウォーターは品質もよくお値段も良心的。とってもおすすめです♪↓↓↓
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