アーユルヴェーダでは、健康を維持するための、季節に応じた食事、生活方法のことを「リトゥチャリヤ」といいます。
リトゥチャリヤとは、簡潔にいうと「季節ごとの養生法」のこと。
春は、気温の暖かさや桜の開花に心躍りながらも、花粉症や鬱症状など特有の不調などを感じる方も多いはず。
この記事では、アーユルヴェーダ的観点から、春を快適に過ごすための食事や生活養生法などを詳しくお伝えします。
目次
春はカパの季節。カパを増大させるような食事や生活習慣を適度に減らすことがポイント!
春は、アーユルヴェーダでいうカパ(水や土)のエネルギーが増える季節。
水や土のようにずっしりと重たい性質が私たちの身体の中でも増える時期です。
春特有の不調として、花粉症、そして五月病ともよばれる軽い鬱症状や何もやる気が起きない怠惰感も、実はカパが増えすぎたことによる典型的な不調なんです。
そのため、春の過ごし方のポイントとしては、カパ(水や土)が持つ、重たく冷たい性質をいかに体内で増やさないかが大事になってきます!
カパとは自然界でいう水や土のエネルギーのことをいいます。
主な性質は、冷性、重性、油性、安定性といった質をもち、「溜め込みやすい」という特徴ももっています。
もう一つ春を快適に過ごす重要なポイントは、もちろん春の養生法も大事なのですが、それ以上に晩冬の過ごし方が大事だということ。この時期に体内にカパを溜めすぎないようにすることがとっても大事なんです。(下記の記事をご参照下さい↓↓↓)
春特有の不調に毎年悩まれている方は、是非カパのケアを意識するようにしましょう。では、具体的な方法を次項でみていきます。
アーユルヴェーダ的春の過ごし方のポイント7つ
①早起きをする
遅く起きれば起きるほど、身体が重たく、一日中だるいと感じた経験がある方も多いのでは?
それは朝6~10時は一日の中でもカパのエネルギーが増え、起きづらく重たさが増す時間帯だからです。
出来れば、軽い性質をもつヴァータの時間帯朝6時頃までに起きるのが理想的です。
②食べすぎに注意!生姜やスパイス類の活用も◎
春は、消化力が落ちてくる季節なので、腹7~8分を意識しましょう。
お腹が空かなければ、時間で無理に食事をとる必要もありません。身体の声をきいてあげて下さい。
消化を促進する生姜やスパイス類を普段の食生活に取り入れるのもすごくおすすめです!
消化力を上げる万能野菜「生姜」、胃の働きをアップする「クミン」の簡単活用方法は以下の記事から↓↓↓
③身体を冷やさない
カパは冷たい性質を持っているため、それと逆の「温」の性質のケアをすることでバランスをとりましょう。
暖かくなるといっても、まだ肌寒い時も多い春。
重ね着でうまく調節して身体が冷えないように工夫しましょう。温めるポイントは、首、手首、足首の3首です。
夜は出来れば湯船にしっかり浸かって身体を温めましょう。
④運動する、身体をよく動かす
身体を意識的に動かし、冬の間に蓄積された重たいカパのエネルギーを発散させましょう!
汗をうっすらかく程度の運動がとってもおすすめです!
春は最もゴロゴロ厳禁な季節ですよ~!!!
⑤春が旬の苦味・渋味の野菜を多く摂る
苦味や渋味はカパを減らす味です。
菜の花や春菊、山菜類(たらの芽やふきのとう)、小松菜、かぶなど、春が旬の野菜たちが自ずと苦味や渋味が多いのも、自然の摂理なんですね。
積極的にこれらの野菜を摂ることを心がけましょう。
苦味はデトックス効果も高いので、むくみやすく溜めやすい春にぴったりです!
⑥油っこいもの、甘いもの、冷たいもの、乳製品を控える
油っこいもの、甘いもの、冷たいもの、脂肪の多いもの、乳製品…これらの共通点は消化に重たいということです。
春は消化力も下がるうえに、重たい性質を持っているこれらの食材は、より一層身体にカパを増やし、老廃物を溜め込むことにもつながるので、極力避けるか量を減らすように心がけましょう。
⑦身体の余分な水分を排出するお茶やハーブティーを活用する
利尿作用やデトックス作用があるお茶やハーブティーでデトックスを促進しましょう。
利尿作用の高いあずき茶や、苦味のあるよもぎ茶などがおすすめです。
アーユルヴェーダ的春の過ごし方まとめ
カパ(水や土)のエネルギーが持つ、重たい性質、溜め込みやすい性質をいかに発散させるかが重要!
- 早起きをする
- 食べすぎに注意!生姜やスパイス類の活用も◎
- 身体を冷やさない
- 運動する、身体をよく動かす
- 春が旬の苦味・渋味の野菜を多く摂る
- 油っこいもの、甘いもの、冷たいもの、乳製品を控える
- 身体の余分な水分を排出するお茶やハーブティーを活用する
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