インド発祥5,000年もの歴史をもつ世界最古の伝統医学「アーユルヴェーダ」
アーユルヴェーダ医学の範囲は、病気の人の病気を治すことに加え、健康な人の健康を増進するというところまで様々な知恵を持っています。
では、そもそもアーユルヴェーダが掲げる真の健康とはどういったものなのでしょうか。
アーユルヴェーダが説く真の健康に必要な5つの定義とは
アーユルヴェーダにおける健康とは、ただ単に身体が健康であるというだけではなく、かなり多面的に健康を捉えています。
以下が古典書に残っている原文↓↓↓
- サマドーシャ(ドーシャのバランスよく)
- サマアグニスチャ(アグニのバランスよく)
- サマダートゥマラクリヤー(ダートゥのバランスよく、老廃物を排出し)
- プラサンナアートマエンドリヤマナハ(魂・感覚器官・心が歓喜に満たされている)
スワスティッティヤビディヤテ(それが健康である)
これは一体どういことか、詳しくみていくと…☝
健康の定義①サマドーシャ=身体のバランスが正常に保たれている
ドーシャとは、私たちの身体の生理機能をコントロールする三つの生命エネルギーのこと。具体的には、ヴァータ(風)、ピッタ(火)、カパ(水)を表しています。
ドーシャと聞くと個人の体質を表す言葉だと思う方も多いとは思いますが、本来はドーシャとは、「乱すもの」とか「濁り」を意味します。
私たちの身体の生理機能をコントロールするにあたっては様々な障害があるんです。例えば、外的な要因では、暑い寒い湿気がある乾燥しているなどの気候状況や、内的な要因では不規則な生活習慣とか、偏った食習慣とか、過度なストレスとか…
このように、そもそも身体のバランスは乱れやすいから、身体の生理機能をコントロールするものをドーシャといっているのはうなずけますね☝
アーユルヴェーダではドーシャのバランスが過剰に乱れることで様々な身体の不調、病気が出てくると考えられています。
だからこそ、ドーシャのバランスが正常に保たれていて調和していることが、私たちの身体が健康的に保たれることにつながるのです。
健康の定義②サマアグニスチャ=良好な消化力(健康な食欲)がある
アーユルヴェーダでは、「すべての退行性・慢性の病気の80%は、能率的でない消化や吸収、そして代謝が根本原因となっている」と考えられています。
そのため、消化力が正常なバランスを保っているということは、健康であるための必須条件なのです。
栄養バランスのとれた食事を腹八分、きちんと食べた食事が消化され、しっかりと体の栄養となり、いらないものは老廃物として排泄する、このサイクルは非常に重要です!
※アーユルヴェーダ的消化力を上げる方法をまとめています。ご参照下さい↓↓↓
健康の定義③サマダートゥ=身体を構成する組織要素が正常なバランスである
ダートゥとは身体を構成する組織の素となるものを指します。
ダートゥは7つあり、具体的には①血漿②血液③筋肉④脂肪⑤骨⑥骨髄⑦生殖組織のことを指します。
食事をとり、正常な消化と代謝がなされれば、これらの7つの組織にきちんと栄養が行き渡り、正常に形成されます。(①→⑦の順で栄養がまわり、形成されていきます)
逆にいうと、消化力のバランスが崩れているせいで、栄養が全てのダートゥに行き渡らない場合も大いにあるのです。
- まずはスムーズな消化・代謝には欠かせない消化力を根本的に高めること
- その上で、例えば骨が弱い方はカルシウムをしっかりとったり、生殖機能が弱いと感じる方は生殖器への強壮作用が高い食事やアーユルヴェーダハーブを摂るなど工夫するのがおすすめです
何はともあれまずは消化力を高めることが重要!
健康の定義④マラクリヤー=正常な排泄がある
マラとは老廃物のことをいいます。
3大老廃物は汗、尿、便。
食べたものが消化、代謝される過程で身体にとっていらないものはしっかりと排泄があるべきです。
適切な老廃物の排泄についても、とにもかくにも消化力のバランスが肝となります( `ー´)ノ
健康の定義⑤プラサンナアートマエンドリヤマナハ=心、精神が至福に満ちている
アーユルヴェーダでは、体だけでなく、心も健やかな状態であることも大事な健康の定義とされています。
心と体は密接につながっています。
日本でも、「病は気から」という言葉があるように、心が元気で健やかな状態であることは、身体の健康にも大きく影響を及ぼすのです。
心の健康には、ヨガや瞑想、呼吸法など、精神的にリラックスし、心を今この瞬間に集中させる時間をもつことが大いに有効です。
ご自分の方法で構わないので、身体の健康だけでなく、心の健康のために出来ることをライフスタイルにとりいれるようにしましょう。
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