’’リトゥチャリヤ’’アーユルヴェーダ的「秋」の過ごし方と養生方法


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アーユルヴェーダでは、健康を維持するための、季節に応じた食事、生活方法のことを「リトゥチャリヤ」といいます。

というのも、季節によって、暑い、寒い、湿っぽい、乾燥しているなど自然のエネルギーバランスが変化するように、それに応じて私たち人間の身体も、暑さによる不調、寒さによる不調と特徴的に現れてくるからです。

その季節によって乱れやすいエネルギーバランスを知ったうえで、予め対処していくことは、日々健康的に過ごす上でとても役に立つんです。

今回の「リトゥチャリヤ」は秋について、ご紹介します!

アーユルヴェーダ的秋の過ごし方(9~11月)

この時期は、まだまだ夏のように暑い日もあったり、はたまた冬のように冷え込む日もあったりと、気温の変化も激しい季節です。

気温の変動で自律神経のバランスが乱れて、だるさが出ている人も多いかもしれません。

アーユルヴェーダ的には、暑い夏に溜まった過剰な熱が身体にこもりやすいことで、胃腸トラブルが出てきたり、目が冴えて寝つきが悪かったりなどの不調が出やすくなります。

秋が深まり寒さが増してくると、身体が冷え、腰痛が出てきたり、循環障害(高血圧や虚血性心疾患、脳血管疾患など)が起こりやすくなってきます。

では、どのようなケアをするのが効果的なのでしょうか?

9月~10月中旬は夏に蓄積したピッタのケアを

ピッタとは

「ピッタ」とは火のエネルギーのことをいいます。熱く、鋭く、やや油性といった性質を持っています。

ピッタの身体の中での大きな役割を一言で表すと、

「変えること」

食物を体内で栄養物に変えたり(タンパク質→アミノ酸、炭水化物→ブドウ糖など)、老廃物に変えたりする消化・代謝機能がピッタの大きな役割です。

目の前にあるものを認識する視覚的機能もピッタの代表的な役割です。

だから、ピッタさんの体内での居所は主に、お腹(胃、小腸)、目になります。

ピッタを乱さない、上手く熱を発散するようなケアを心がけて

この時期のポイントは、ピッタの働きを過剰にしないことがポイント。胃腸に優しく、目に優しく、適度にクールダウンさせる生活養生をしましょう。

9~10月中旬の養生方法
  1. 消化に良いものを腹八分
  2. 苦味や渋味、甘味のものを適度にとる
  3. 辛味やアルコールなどの刺激物は控える
  4. 目を使いすぎない
  5. 月光浴は身体のクールダウンにとてもおすすめ(中秋の名月などお月見の風習が秋にあったのも身体のバランスを整える昔の人の知恵だったんですね)

10月中旬~11月は冷えや乾燥に弱いヴァータのケアを

ヴァータとは

「ヴァータ」とは風のエネルギーのことをいいます。冷たく、軽く、乾燥していて、動きがあり、不規則であるといった性質を主にもっています。

ヴァータの身体の中での大きな役割は、

「動かすこと」

つまり、血流、呼吸、筋肉の動き、心臓の動き、腸の蠕動運動、排泄機能、神経系の伝達機能などその役割は多岐に渡ります。

ヴァータさんの体内での居所は、大腸、腰や太ももなど下半身が中心です。

これだけ働きが多いゆえに、ヴァータのエネルギーが乱れることで出てくる不調は病気の中でも最も多いんです。。だから、ヴァータを乱さないような生活養生が重要なんです。

冷えや乾燥に対するケアを中心に!ヴァータのケア方法

ヴァータはとにかく冷えに弱いです。つまり、10月中旬以降の寒くなる時期は、身体を冷やさないようにすることがとても重要です。

あとは不規則性にも弱い。不規則な生活をするとすぐに調子を乱してしまいます。

また冬に向けて空気の乾燥も進んできます。適度に油分や湿り気がある環境に身を置くこと、そういった食材を食べることも有効です。

10月中旬~11月の養生法
  • 身体を冷やさないようする(特に腰~下半身)
  • 入浴で身体を温める(温泉もおすすめ)
  • 適度な運動で身体を温める(特に下半身はしっかり動かす)
  • 規則的な生活、十分な睡眠を心がける
  • 甘味、塩味、酸味を適度にとる
  • 良質な油分(オメガ3、オリーブオイル、ギーなど)を適度にとる
  • オイルマッサージで肌の乾燥を防ぐ

どの季節にも共通する万能なリトゥチャリヤ「旬の食材」をとる

「色々やるのはめんどう」「なかなかここまでセルフケアをする時間がとれない」という方にも、これだけは行ってほしい季節の養生法があります。

それは、旬の食材を積極的にとること。

旬の食材は本当に最強なんです。

そもそも栄養価も高いというのが一つあるし、

それに加えて、その季節によって乱れやすいエネルギーバランスを整える作用があるというのが大きな理由。

例えば秋の初めに出てくるぶどう、柿や梨などの果物は、夏に溜まった過剰なピッタを下げる作用があるし、

秋が深まってくる頃に出てくる栗やさつまいも、里芋などのイモ類は滋養にもあふれていて、穏やかな甘味でヴァータの鎮静には最適な食材。

秋刀魚などの秋が旬の青魚は良質なオメガ3の油分も豊富に含んでいて、胃腸を元気にし、身体を温める効果も高い。

こういった風に、迷ったらまずは旬の食材を選んでよく食べるというのは簡単かつ最高な季節の生活養生につながります。

日本は四季の美しい国。せっかく日本に住んでいるなら、自然も、食材も四季を楽しんでいけたらいいなと思います。それが健康的に過ごすことにつながるのなら、なんて最高なんでしょう!

皆さんも是非、アーユルヴェーダの知恵で楽しく、健康に日本の四季を楽しんで下さいね!




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ABOUTこの記事をかいた人

ヴァタ子さん

アーユルヴェーダを愛するあまり、大手化粧品会社に6年間勤務した後、アーユルヴェーダセラピストへ転身。 アーユルヴェーダ・健康・美容ネタを中心に発信しています! 【取得資格】 アーユルヴェーダビューティーセラピスト/アーユルヴェーダライフカウンセラー/ヘナインストラクター <都内アーユルヴェーダスクール総合プロコース510時間修了>